基本的な考え方
東ソーは、事業活動を通じて地域社会の発展に貢献することで、社会との共存・共栄を目指しています。そのために、国内外の各地域において、地域社会との対話の機会を積極的に設け、良好な信頼関係の構築に努めています。
地域との共存
事業所近隣地域とのコミュニケーション
東ソーの各事業所では、環境保全や保安防災、安全対策などについて行政や地域住民の皆さまとの意見交換の場を定期的に設けています。
事業活動や取り組みを紹介するだけでなく、東ソーに対して日頃から感じていることや要望などを聞くことで、今後の活動改善につなげています。今後も地域の皆さまとの対話を通じ交流を深め、安全・安心で信頼される企業を目指していきます。
なお、2023年度は事業所、研究所において、2,628人の見学者を受け入れました。
事業所見学者数
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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見学者 | 870 | 953 | 2,628 |
地域イベントへの参加
地域の皆さまから「東ソーグループは開かれた企業」であることをご理解いただくため、従業員が地域の皆さまと直接触れ合い、信頼関係を高めていくことを大切にしています。各地域のイベントにも積極的に参加し、対話や交流を実践し相互理解を深めています。
これからも、地域と東ソーグループがともに持続的発展を遂げられるように活動を続けていきます。
地域への協力
南陽事業所では、地元の社会福祉施設や赤い羽根共同募金へ寄付を行っています。施設の運営や地域の社会福祉に役立てていただけるよう、毎年継続して活動しています。
その他にも、ペットボトルキャップで子どもたちの命を救う取り組みに賛同しています。このキャップの売却収益は自治体を通じて、発展途上国の子どもたちがポリオワクチンなどを摂取する費用に充てられています。2023年度で累計約5,000kg、ポリオワクチン換算で約2,200人分に達しました。今後も継続してキャップ回収活動を行い、支援していきます。
また、商工会議所主催の夏休み親子産業観光ツアーが開催され、地域の皆さまと見学を通して交流を深めました。
加えて、第13回東ソーグループ夏休み子ども劇場を実施しました。この取り組みは、子どもたちの健康な心と豊かな感性を育むための一助として映画を観る機会を無償で提供しています。
四日市事業所では、三重県が運営する三重県食品提供システム「みえ~る」に提供者の登録を行い、災害時非常食を出品しました。「みえ~る」は、企業・団体などが無償提供する食品と、フードバンク活動団体や子ども食堂団体などの受け取り先との情報共有をWebで行うシステムです。これまで災害時非常食は、社内での引き取り希望分以外は廃棄していましたが、「みえ~る」を利用することで、支援が必要な方へ渡すことができました。今回はハワイアンカフェ 子ども食堂が受け取り先になり、生活困窮者への支援をするとともに、食品ロス削減にもつながりました。
その他にも、労働組合(東京支部)の活動のひとつとして、2024年3月の本社移転に伴い不用となった文房具を物品の寄付支援を中心に食糧支援、医療支援を行うNPO法人「ワールドギフト」に寄付しました。
ボールペン、はさみ、電卓などの文房具11箱を寄付することができ、不用品として捨てられてしまうものを支援活動に役立てることができました。
地域清掃ボランティア
各事業所、研究所の周辺地域や地域の花火大会などが終わった後のイベント会場などを清掃しています。南陽事業所では、地域住民が快く歩道や公園を利用してもらえることを願いクリーンアップ・マイ・NANYOを毎年開催しています。2023年度は、「TOSOH PARK 永源山」を主体に開催し、公園内を5区画に分かれて清掃活動を実施しました。四日市事業所では、東ソークリーンアップウォーキングを開催しました。213人の参加があり、1時間ほどの清掃活動で主に飲料缶やペットボトルなど60kgを回収しました。清掃活動をするだけではなく、目的や意義を明確にし、従業員の意識改革にも取り組んでいきます。
次世代育成
社会見学会
子どもたちに化学の楽しさや化学産業に興味を持ってもらうことを目的に、さまざまな活動を行っています。
地域の小・中学生を対象とした社会見学会の受け入れを行い、東ソーグループと地域との関わりを学んでもらうほか、ものづくりへの親しみや楽しさを感じてもらえる場を提供しています。
南陽事業所では、近隣の中学校に対し、職場体験学習を行いました。事業所見学、ビジネスマナーや教育研修センターでの危険体感訓練などを通して、「職場」を体験するとともに東ソーを知ってもらうことができました。
出前授業
東ソーでは、地域の小・中学校などを訪問し、出前授業を行っています。事業所の概要や地域との連携事業などについて説明し、東ソーについての理解を深めてもらいました。
四日市事業所では、四日市市教育委員会が主催する「四日市子ども科学セミナー」が開催され、実験・体験コーナーを担当し、小学生約120人を受け入れました。袋の中で重曹とクエン酸を混ぜ、入浴剤(バスボム)づくりを行い、最後にアロマオイルを振り掛けて自分だけのオリジナル入浴剤を完成させました。子どもたちは笑顔で取り組み「楽しかった」「家でもつくりたい」などの感想が得られ、これらの体験を通じて化学を身近に感じてもらうことができました。
TRY!活動
南陽事業所では、地域の子どもたちが化学に興味を持ってもらえるよう、TRY!※メンバーによる化学実験などのさまざまな活動を行っています。2023年度は、周南市誕生20周年記念事業として開催された「水素ワクワクみらい博」に参加しました。子どもたちにそれぞれ興味のある実験をしてもらいたいとの思いから、重曹を使った入浴剤づくりなど4つの異なる実験を行いました。今後も地域に、より一層の貢献ができるよう取り組みを進めて行きます。
- Tosoh Responsible Care Youth。若手メンバーの自主的なRC活動グループ。
2023年度 活動実績
出展 | 実施日 | 参加者数 | 活動テーマ | 活動内容 | ||
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夏休みジュニア科学教室 | 7/29 | 10人 | 重曹を使った入浴剤づくりと身近な液体を使った液体系実験 |
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周南ゆめ物語 | 10/22 | 13人 | 洗濯のりを使ったスーパーボールづくり |
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水素ワクワクみらい博 | 11/19 | 11人 | クロマトグラフィーを使った実験、重曹を使ったバスボムづくり、洗濯のりを使ったスーパーボールづくり、液体系実験の4つを実施(選択式) |
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南陽工業高校、新南陽高校との合同清掃活動 | 12/13 | 7人 | TOSOH PARK 永源山内の落ち葉拾い、腐葉土づくり |
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富田東小学校での出前授業 (小学校4年生を対象にした出前授業) | 1/30 | 13人 | 重曹を使った二酸化炭素発生実験と重曹を使ったペットボトルロケットづくり |
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LET'S活動
四日市事業所では、地域の子どもたちが化学に興味を持ってもらえるよう、LET'S※メンバーによる化学実験などのさまざまな活動を行っています。2023年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、活動ができませんでしたが、2024年度より活動を再開する予定です。
- Local Education with Tosoh's 。地域貢献を目的とした若手メンバーの自主的な活動グループ。
スポーツ大会
南陽事業所では、スポーツを通じて、地域とともに子どもたちの健全な育成を目指す目的で、野球大会とサッカー大会を開催しています。
被災地支援
令和6年能登半島地震の被災地に支援
2024年1月に発生した能登半島地震に対する支援として、東ソー物流(株)と連携しコーウン・マリン(株)で管理している船舶「東駿丸」にて支援物資(飲料水を中心に簡易トイレ(袋式)、携帯カイロ、毛布、保存食、紙おむつ、生理用品など計339箱)を海上輸送しました。今回の輸送は国土交通省、関係各所と事前に調整のうえ実施しました。
なお、東ソー物流(株)とコーウン・マリン(株)は、この活動が被災地の復旧・復興に貢献したとして、国土交通省海事局長より感謝状を授与されました。
また、東ソーグループは、被災された方々の救援や復興に役立てていただくための義援金として、日本赤十字社を通じて2,000万円を寄付しました。
世界での活動
台湾
Tosoh Quartz Co., Ltd.(Taiwan)では、創立記念とCSR活動を組み合わせ、台南サイエンスパークにある会社周辺の公共エリアの清掃を実施しました。
取引先とも共同参画という形で協力し活動を進めており、本活動はISO45001の健康促進活動のひとつとして、清掃活動をしながら健康の促進にも寄与しています。