1997.05.28

ニュースリリース

スチレンモノマーの減産について

東ソーは、本年6月より約30%のスチレンモノマーの減産を実施する。

 スチレンモノマーの原料であるエチレンやベンゼンは東南アジアや極東地区を中心として依然として高止まりの状況であり、特にエチレンについてはスポット価格がCIF日本でトン当たり700ドルとも言われている。スチレンモノマーは昨年11月と本年3月の二回にわたり値上げを実施しているが、原料の高騰によるコストアップ見合いの価格転嫁は未達となっている。当社は大幅なエチレン、ベンゼンの不足ポジションにあり、この状況下でのフル稼働を継続することは得策ではないと判断し、今回の決定に至る。

 当社はスチレンモノマーの製造設備を四日市事業所(年産能力13万トン)及び大分にある新日鉄化学との合併会社である日本スチレンモノマー(年産能力23万2千トン、当社出資比率35%)に有している。今回の減産は四日市事業所で10%、また、日本スチレンモノマーで20%を予定している。特に日本スチレンモノマーにおいては、減産分全量が当社の取り引き分の減少となり当社の実質減産率としては60%近い大幅なものとなる。従って両プラント合わせた当社の実質減産率は約30%となる。

 当社はこの減産を本年9月まで継続する方針であり、減産分については輸出を中心に販売の削減を行う。尚、スチレンモノマーの減産については、すでに韓国の三星綜合化学、現代石油化学なども実施している模様。