東ソーは、このたび、南陽事業所で年産25万トンの第二VCMプラント第二期工事を行うことに決定、完成後は四日市事業所(年産24万トン)とあわせ年産105万トンの生産体制が確立する。
本工事は、本年3月に着工し99年6月の完工を目指す。
なお、投資金額は約70億円。
南陽事業所では、96年4月に年産30万トン(50万トン含み)の第二VCMプラント第一期工事を完工、さらに第二期工事として残りの年産20万トンの増強について検討を進めてきたが、生産技術の向上を図ることで年産能力を当初の予定より5万トン多い年産25万トンとする。
これに伴い南陽事業所の年産能力は81万トンとなり、単一事業所としてはアジア最大となる。
塩ビ樹脂(PVC)の原料となるVCMの需要は、中国を中心とするアジア地域でのPVCの需要増加に伴い、年々着実に伸びてきている。また、当社が出資しているインドネシアのサトモ・インドビル・ポリマーやフィリピンのPRII(フィリピン・レジンズ・インダストリィーズ)で年産7万トンのPVCプラントがそれぞれ本年3月及び同10月に完工する予定。これらの状況などからVCMの供給が早急に必要になってくると判断し、今回の決定に至った。
東ソーは、港湾設備、自家発電設備といった強力なインフラ基盤を背景に、電解(苛性ソーダと塩素)、VCM、PVC、塩ビ加工へとつながるビニル・チェーンを国内を含めたアジア市場に主眼を置いて展開しており、今後も国際競争力を有する事業として一層強化していく。