日本シリカ工業株式会社
省エネタイヤ向けシリカの生産設備を建設
日本シリカ工業は、省エネタイヤの原料となるシリカ(ホワイトカーボン)について、わが国初の専用生産設備を南陽工場(山口県新南陽市)で建設することを決定しました。
生産能力は年産2万トンで、第一期工事として同1万トン設備を本年5月に着工し来年2月末に完工、さらに第二期工事として同1万トン設備を2003年3月末までに完工する予定。投資金額は約20億円。
タイヤにカーボンブラックの代わりにホワイトカーボン、いわゆるシリカを加えることは、タイヤと路面との抵抗を減少させ、自動車の燃費を改善させる省エネ効果があるとともに、濡れた路面上での自動車の走行安定性に優れることも知られており、特に環境先進国であるヨーロッパにおいてはシリカ入りタイヤの普及率は乗用車で約7~8割と推測されます。
日本においてもシリカ入りタイヤの需要は高級乗用車用やスタッドレスタイヤを中心にここ2~3年で急増しており、現在、省エネタイヤ向けに使用されているシリカの需要は年間約1万5千トン、数年後には年間3万トン程度に倍増すると見込まれ、今回の決定に至りました。
日本シリカ工業では、現在、既設設備で省エネタイヤ向けシリカを併産していますが、本設備完成後は、本設備を省エネタイヤ用の専用設備と位置づけるとともに、フル運転となっている既存設備をプリンタ用インクジェット紙、携帯電話向けシリコーンゴムなどに使用される高機能品用の専用設備と位置づけ、事業を拡大・強化していきます。
これらにより、売上げ高を現在の約50億円から50%増の約75億円へと目指していきます。
日本シリカ工業株式会社 会社概況
本店所在地 : 東京都中央区京橋3-2-4
社 長 : 高須哲三郎
会社の設立 : 1959年10月26日
資 本 金 : 2億4千万円
株 主 : 東ソー(株) 80%、三井物産(株) 10%、ハクスイテック(株) 10%
本件に関するお問い合わせ先
日本シリカ工業(株) 社長室 村重(むらしげ) TEL(03)3273-1641
東ソー(株) 広報室 TEL(03)3505-4531