-更なる「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業の強化策の一環-
東ソーは、当社が52%出資するグループ企業である日本ポリウレタン工業(本社:東京都港区)が、当社南陽事業所内に2007年Q4完成を目標に建設を進めている新MDI(ジフェニルメタン・ジイソシアネート)年産20万トンプラントに対応するため、MDIの主原料であるアニリン、一酸化炭素及び電解生産設備を建設し、併せて必要とする基盤インフラ整備投資を当社南陽事業所にて行なうことを決定しました。
各々の増強プラントの生産能力と完工時期は、アニリン年産15万トン(2007年Q4)、一酸化炭素8,000Nm3/H(2007年Q4)、電解設備15万トン(2008年Q3)を予定しており、投資金額はアニリン160億円、一酸化炭素は80億円、電解設備は65億円、インフラ整備40億円で、東ソーサイドの投資額合計は345億円となります。日本ポリウレタン工業の新MDIプラントの投資金額は誘導品も含めれば約300億円を予定しており、グループ全体では約645億円に達する規模となります。
東ソ-はイソシアネートの原料である塩素、苛性ソーダ、及びユーティリティを日本ポリウレタン工業に供給するとともに、同社で副生される塩酸は当社の塩ビモノマー原料として回収・利用しています。このように当社のビニル・チェ-ン事業と日本ポリウレタン工業のイソシアネート事業は優れた経済合理性で結ばれ、「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業として一体的な運営を行っています。今回の大規模な設備投資実施により「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業の競争力を一段と高め、アジア・中国市場における東ソーグループのプレゼンスの更なる強化・拡大を図っていきます。