2011.01.04

ニュースリリース

社長年頭挨拶(1月4日、東ソー本社での年頭訓話から抜粋)

あけましておめでとう。今年も、皆さんや皆さんのご家族にとって、良い年になりますよう願っています。

昨年後半の政治状況を振り返ってみると、国内では、鳩山政権から菅政権へ移行し、その後の参議院選で民主党が惨敗、ねじれ国会となった。外交面では、尖閣諸島での中国漁船衝突、メドベージェフ大統領の北方領土訪問、また北朝鮮の韓国砲撃と、短期間に随分色々なことが起きた。
景気は最悪の状態は脱したものの、デフレ状態は変わらず、80円台前半まで進んだ円高や、原油・ナフサ価格の高止まりで、企業業績の本格的な回復には至っていない。

そうした中で、我々化学業界にとって最大の問題は、「ナフサ課税」と「環境税」である。平成23年度税制改正大綱が閣議決定されたが、法人税実効税率は5%引き下げられたものの、ナフサの非課税恒久化が認められず、環境税も今年10月から段階的に導入されることになった。「ナフサ課税」と「環境税」は、国内石化、ソーダ事業の死活問題であり、これからも政府民主党、野党を問わず、強く反対を訴えていくつもりである。

今年の取り組むべき経営課題は、第一に政府の温暖化対策への対応である。「環境税」、「再生可能エネルギーの全量買取制度」、「排出量取引制度」の3点がバラバラに議論されており、まだ全体像が明らかにされていないが、業績や雇用に影響が出ないよう、当社としても私が先頭に立って活動していく。第二は日本ポリウレタン工業の収益回復、第三は労災・プラントトラブルの削減、第四は新増設計画の充分な検討とタイムリーな実施、第五は自社開発型の新規製品を生み出す研究開発体制、方法の見直しである。

2011年を本格的な回復の年にしたいと考えている。
皆さんの活躍を期待している。