エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物(メルセン®H)
特徴
メルセンHは各種ポリマーとの相溶性や金属等との接着性に優れた樹脂です。
EVAと比較して軟化点や融点が高く、脆化温度が低いため、広い温度範囲で使用できます。
用途
EVOH、ポリアミド、ポリオレフィンの樹脂改質剤・相溶化剤、金属や異種ポリマーに対する接着剤等に用いられます。
生産体制
南陽事業所(山口県)にて生産しています。
グローバル体制
日本国内での生産・研究開発を中心とし、高付加価値・差別化製品を国内外へ販売しています。
社会貢献
高付加価値・差別化製品の販売を通して、社会や環境の課題解決に貢献しています。
メルセンHとは
メルセンH(エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物)は、分子鎖中にエチレン、酢酸ビニル及びビニルアルコール単位を有する三元共重合体です。エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)をケン化処理することによって製造されます。酢酸ビニル、ビニルアルコール量の調整により 各種ポリマーとの相溶性や接着性のコントロールが可能です。
用途(1) 樹脂改質剤・相溶化剤
メルセンHの添加により、機械物性(耐衝撃性、引張物性、耐ピンホール性など)、押出成形性、接着性等の改質効果が期待できます。
[改質可能なポリマーの一例]
・エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)
・ポリアミド・ナイロン(PA6等)
・ポリエステル(PBT, PETG等)
・ポリオレフィン系(PE, EVA, PP等)
用途(2) 接着剤
<被着体とのヒートシール条件>
・フィルム構成:
PET/PE/EVA,PET/PE/メルセンH
・ヒートシール条件:
160~180℃の範囲、シール時間2秒
メルセンHは、金属(SUS304、アルミ等)、ポリマー(EVOH、硬質PVC等)、ガラス、紙、布類等に対して優れた接着性を示します。ポリオレフィン系で使用される一般的な成形加工設備(押出・射出成形)に使用することが可能です。